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【 マリネッラ 東京ミッドタウン / スタッフコラム 】殉教者サン・ジェンナーロと伊ナポリのミステリー“ 血の奇跡 ”のお話。

2017-9-13TOKYO MIDTOWN

【 9月19日 】

毎年この日には伊ナポリでサン・ジェンナーロ祭という非常に大きな催し物が行われます。サン・ジェンナーロ( San Gennaro )とは約1700年前に実在したと云われるキリスト教の司教様。時のローマ皇帝ディオクレティアヌスにより迫害、処刑された殉教者のひとりです。なぜ一聖人、殉教者である彼が今もなお、祭が行われるほどに讃え崇められているのか?それはサン・ジェンナーロが“ 人を超越した存在 ”であったためなのです。

 

当時邪教とされていたキリスト教を広めようとした者に対し、ディオクレティアヌス帝は国民への見せしめとして闘技場で一方的に猛獣に襲わせたり、火炙りにしたりと、拷問に近い処刑方法を取っていました。しかしサン・ジェンナーロにはそれらが全く通じなかったのです。相対した猛獣は頭を垂れひれ伏し、火炙りにかけられても火傷ひとつ負わなかったそうです。そのため最終的にはナポリ近郊のポッツォーリで斬首という方法で処刑をされました。

 

しかし話はそこで終わりません。不思議だったのは処刑後に彼の遺体が消えてしまったこと、更に不思議だったのはその数十年後にポッツォーリで彼のものと思われる白骨が突然出てきたことです。とにかくきちんと埋葬しよう、ということで所縁のある土地であるナポリに移すことになったのですが、道中なんとその白骨から血が滲み溢れ、滴り落ちたのです。

 

その血液は聖遺物として小瓶に入れられ乾いた状態で何百年にもわたり保管されており、今も実際にナポリの大聖堂に存在しているのです。ここで話は冒頭のサン・ジェンナーロ祭に戻ります。

【1】聖人の殉教記念日である9月19日【2】ナポリに聖遺物が戻った日である5月の第一日曜の前日【3】 聖人の加護に感謝する日である12月16日

 

驚くべきことにこれらの日にはガラスの小瓶に入っている凝固した血液が融解、液状化するのです。なぜそんな不可解な現象が起きるのか?

 

▶Wikipedia を見ると科学調査などもされているみたいですが未だに確かなことはわかっていないよう。

この現象を“ 血の融解 ”または“ 血の奇跡 ”と呼び、乾いた血が融解しなかった年には不幸なことが起こると云われ( 血が溶けなかった年にはヴェスヴィオ火山の噴火、ナポレオンの侵攻、カンパーニャの大地震などが起きています )、ナポリの命運を占う儀礼的なものになっています。特に有名なのが9月19日の催しで、血液が融解するとナポリ市内にあるヌオーヴォ城にて21発の祝砲が放たれます。

 

本日は伊ナポリのミステリー、サン・ジェンナーロの血の奇跡についてお話ししました。いかがでしたでしょうか?このようにイタリアには信心深い国民性ならではの面白い逸話がたくさんあるのです。

 

マリネッラの生まれ故郷である伊ナポリ。そこに根付く様々な文化や背景について、日本の皆様に興味を持ってもらうきっかけになれたら……。そんなコンセプトのもと展開をはじめた“ Miracolo di San Gennaro( ミラーコロ・ディ・サン・ジェンナーロ ) ”も今回で3シーズン目。2015年モデルは血の融解、2016年モデルは血の凝固をイメージしたタイでした。2017年モデルの詳細につきましては後日あらためてご紹介をいたします。今しばらくお待ち下さいませ。

 

“ Miracolo di San Gennaro( サン・ジェンナーロの奇跡 ) ”は殉教記念日である 9月19日 11:00 よりマリネッラ ナポリ 東京ミッドタウンにて販売を開始いたします。

 

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